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img111.jpg
しばらく更新していなかったので
たまりにたまった良作アルバムを紹介しようとおもいます
そこで、今回は珍しくソウル系のアルバムでも紹介しましょうか
ソウルといってもこれは純粋なソウルではない様におもいますが
なぜかというとこのメンツですね

Myron(vo.gr)
Me'shell Ndegeocello(b)
Robert glasper(ep)
Charles Haynes(dr)

ごらんの通り
女王Me'shell Ndegeocelloの参加もあり
Robert glasperの参加ありですから
ドラムのCharles Haynesというのは初めて耳にしましたが
彼のドラミングかなりナイスです
ジャズ的にスリム&タイトでありながらその上グルーヴィー

このアルバムはどうやらほとんどの楽曲が一発録りらしく
セッションで録られた音源の上にオーバーダブしているという物で
生演奏且つインプロ好きの僕にとっても
大変喜ばしいつくりになっています
Myron自身が言うにはセッションしている間は
演奏している物が自分でもどういう様な音楽になってるのか
わからなかったみたいです
たしかに、ソウルというにはインプロ色強いし
ポリリズムもありでバックのメンバーが超一流なので
実際行われる演奏もかなり高度な内容となっています
Me'shell Ndegeocelloのベーススタイルは
音色こそファンクよりのミドル強めな音なんだけど
マジで末恐ろしくグルーヴィーで鳥肌もののタイム感を持っている
ヴォイシングも印象的な時がかなりあります
僕の親父が言うには、女性は楽器をやるならベースがいいらしいですよ
なぜなら、女性は子宮があるので重低音を男よりも感じられるらしいです
たしかに、納得。
彼女の場合は子宮で重低音を感じてるというより
もはや彼女の音楽自体が子宮です
子宮=宇宙です。
これは2oo1年宇宙の旅の受け売りです。

話がそれましたが話題をもどしましょう

Robert glasperの演奏も目立ってはいないものの
随所でエクスペリメンタルな事やってます
Glasperらしい演奏です
彼は内気なのでしょうか?
この立ち位置はサイドマンの時のBill evansの様です。
続いてMyronですが彼の歌声はすばらしいですね
ソウルと言っても熱唱するタイプではないです
どちらかというと切ない歌い回しでR&Bを感じさせますね
情熱的ではないですが情緒的なたしかな響きを持っていて
聴いていて胸に響く瞬間が感じられます
歌もいいですが、彼のギターもいい味だしてますね

Charles Haynesに関してですが
僕は彼の事を詳しくしらないので大きな事は言えませんが
とにかく巧い
先ほども言いましたがタイトでグルーヴィーです
ハイハットの使い方巧いです。
スター的な要素は感じられませんが
ドラムスとして完璧なまでの仕事をこなしています
かといって無難にはならずに時折平然とポリリズム打ち出します

トータルでみると、たしかに捨て曲もあるかもしれませんが
この4人のヴァイブレーションに刺激される事間違いなしです
★★★★☆

Myron&The works

Myron(vo.gr)
Me'shell Ndegeocello(b)
Robert glasper(ep)
Charles Haynes(dr)


P-vine records(2oo8)


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img110.jpg
前回に引き続き今回もイスラエリー系ミュージシャンなワケですが
なにも、僕はイスラエリー大好きってワケじゃなくて
おもしろそうなアルバムには、なにかとイスラエリー絡んでるんですよね
待ちに待った期待作である本盤はなにが期待ってメンツのスゴさなんですが
まず、リーダーのEli degibriです。
前作『Live at louis 649』でのメランコリック且つ哀愁ブロウな演奏は
なかなかに刺激的でテナーサックスとオルガンとドラムというトリオ編成も
あまり聴く事の少ないフォーマットなので新鮮味が感じられ
それなりに楽しめた良作であったわけですが
今作はというと、哀愁感漂うフレーズは健在でさすがに巧いなぁ
という場面もあり、感心する事もしばしばあるのですが
前作程熱く感情的にブロウするという場面はあまり目立たず
なにやら上手く仕事をこなしているのではないか、という印象まで感じてしまいました。

続いてピアノのBrad mehidauですが。
彼に関してはここでも変わらずいつものMehldauですね
彼の最新作『Highway RIder』では
コンポージングやプロデュースの方面で才能を発揮していたので
ジャズピアニストとしての彼の演奏を感じたいとおもっていたので
自然と期待が高まってしまうのはしかたのない事ですね
それと、サイドマンとして参加しているMehldauは自身のトリオの時よりも
演奏がシンプルに感じられる事が多いですね
シンプルでありながらMehldauの持ち味である左手のメロディも随所で聴かれ
いい感じにカオスです。

続いてベースのRon carterですが
ここではベース本来の役割であるリズムに重点を置いていて
彼の個性が抑えられた演奏の様に感じます
彼はMilesのFore&moreでのポリリズムでありながら
図太い音色の演奏が大好きなので、ややガックシ。
せっかくMehldauがいるのだから
もう少し飛ばしちゃってもいいんじゃないのだろうか
もちろん、ここでの演奏も超一流であることはかわりないんだけど...

続いてドラムのAl fosterですが
あんまり目立つ場面はないものの
彼の場合リズム刻んでるだけで気持ちがいいので
これで充分なのですが
やはり、この4人の割には科学変異的な相乗効果が感じられず
無難な演奏に陥っている感じが否めないです
期待しすぎた自分が悪いのかもしれないが
このメンツ見たら期待するっしょ!

★★★☆

Eri degibri/Israeli song

Eri degibri(ts.ss)
Brad mehidau(p)
Ron carter(b)
Al foster(dr)

Anzic records (2o1o)

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img109.jpg
最近僕がおハマりになっている系統の音楽は
ロバートグラスパーしかりなんだけど
『クラブジャズ特有のチャチな感じのしないクラブジャズ的な生演奏』
なんか分け解んない様な事言ってるみたいですが

なんだか最近感じる事は世の中の音楽大体でつくした感があって
もちろん、とんでもなくすばらしい演奏はどのジャンルでもとめどもなく
リリースされてるワケだけど
それは、あるジャンルの中で起こっている事であって
音楽界全体をみて革新的な事を起こした人っていうのは
現代ではあんまり見受けられない気がするんですよ
まぁ、時代が時代なだけに色々な楽しい事やすばらしい事があって
人それぞれ多種多様な喜びや楽しみ、感動等があるからそれでいいわけだし
僕も、ある1つのジャンルの中でこれぞ名盤と言われる物はやっぱり大好きだし
人々に愛される音楽っていうのは言葉にするにはあまりにも難しいけど
音にアーティスト自身がそのまま投影されてたりするものっていうのは
やっぱり普遍的で大きな魅力をもってると思います。

それでも、音楽の全体像をあらゆる経験や音楽性、理論、感情等で変えてしまう
はたまた国境を超えてしまう様な音楽を作りだすという姿勢のアーティストは
少なく感じられるのです。
もちろん、現代でそんなスーパースターの様な存在になるのは不可能だとおもっているので
ムーブメントの規模の大小ではなく、その姿勢を音楽を通して感じたいと思うのです
そんな中、そんな姿勢を感じさせてくれるアルバムがありまして
なんていうか今まで出てきた様々な音楽のエッセンスが見事なまでに
1つの音楽となって調和をみせているのです。

それが今回紹介するJason lindnerの『Gives you Now VS Now』です。
そしてプロデューサーになんと!Meshell ndegeocelloである。

一番最初に聴いた時に僕は心の戸惑いを隠せずに途中で
停止ボタンを押してしまった記憶があります。
僕は本当にスゴい音楽に出会うと
そのあまりに強烈な演奏に嫌悪感を覚える程です
いったん仕切り直しをしないとまともに聴けない性分なのです。
Enrico pieranunziの『Live in paris』なんかもそうでした。

ちょっと話がそれましたが話を本題に戻します。

Jason lindnerはニューヨークを拠点とするイスラエル国籍のピアニスト
あまりにも括りが大雑把ですがFresh sound new talent系とでもいいましょうか
要するにAvishai cohen(tp)とかOmer avital(b)とか、その辺の人です。
僕はJason lindnerについてはあまり聴いた事がなく
Fresh sound new talent10周年記念アルバムの
『The sound of new york jazz undergraund』
ぐらいでしか聴いた事がなかったワケですが
『The sound of new york jazz undergraund』は10周年記念という事もあって
Fresh sound new talentにゆかりのあるアーティスト達による
ビッグバンドなので自然とアンサンブルに耳を傾けてしまうワケです
Jason lindner編曲によるGiant stepsは
コンポーサーとしての才能を大きく感じさせてくれる内容でした。

『Gives you Now VS Now』も全曲Jason lindnerのペンによるもので
ジャズやファンク、プログレ、レゲエ、ハウスやテクノ
フュージョン、パンク、ハードコア、民族音楽
時には中近東音階やブラジル音楽の様なエッセンスも彼の手にかかれば
まったく違和感を感じさせない新しい音楽へと生まれ変わる。
様々な音楽が今まで 変化を続けてきたが
いったんここで全部まとめて聴いてみようよ! みたいな
しかも、アルバムとしてのカラーもしっかりでているというスゴい内容
(人によってはここにあげたジャンル以外も感じさせるかもしれない)
よくやったよ!スゴい!


あまりにも聴いて欲しくて全曲アップしたいぐらいだけど
アーティストにとってそれは失礼だし
不謹慎極まり無い行動なのでつつしんでおきますが
でも、本当にそのぐらい聴いて欲しいですよ〜 是非!
★★★★★

Jason lindner/Gives you Now VS Now (amazon)


Jason lindner(key.p.melodica.vo.)
Panagiotis andreou(b.vo)
Mark guiliana(dr)
Danielle negron(vo.tr1)
Baba israel(spoken word.poetry&rhymes.tr1.2.5.8)
Avishai cohen(tp.tr3.10)
Yosvany terry(chekere.tr3.5)
Claudia acuna(vo.tr3)
Pedrito martinez(congas.vo,tr5)
Frances velasquez guevara(poetry.tr.5)
Meshell ndegeoceiio(vo.tr7)
Anat cohen(ts.pandeiro.tr10)
Kurt rosenwinkel(gr.tr10)

Anzic records(2oo8)

ここで数曲視聴できます
http://www.myspace.com/jasonlindner

こちらはスタジオセッションの模様

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IMG_1255.jpg
実は先日アップライトピアノを知り合いから譲り受けまして
ただいまジャズ理論を猛勉強中なんです。

まぁ細かくいえば色々あるんですが
最近の僕の生活は仕事と音楽のみというシンプルな生活を送ってまして
暇な時間をほとんど音楽に費やしてるので
なかなかブログを更新する時間がなくてですね
紹介したいアルバムもつもりにつもっているという状況です。

とかいいながら今回アルバムは紹介しないし
少し理論の話でもしてみましょう。(おそるおそる)
やや専門的な話なので意味わかんないかもしれないんで、あしからず

ジャズ理論を勉強してると少しずつ
ジャズの聴き方が変わってきた様に思います
なにが変わったかっていうと
ジャズプレイヤーがいったい何をやっているのかを
注意深く聴くようになりました。
たとえばBill evansのアルバムを聴いてて
おっ ここはアッパーストラクチャーだな、とか
ブロックコードだな、とか(実際よくわかってないけど)
そんなふうに聴いているとBill evansの新たな側面が見えてくるんですよ
たとえば
マイナー7thにテンションノートである9thなんかを上部に加えると
なんか、響きがジャズっぽくなるっていうのはよくある話なんですが
ほとんどの場合コードを形成するにあたって重要な音ってのは
3thと7thと言われていて、この2つの音を基準に考えて
音を加えていったりするんですが
まぁ普通に考えたら3ー5ー7ー9とかになってきますよね
Dマイナー7thで考えると長3度上のファになるんで
Fメジャー7のルートポジションになるんですが
これは実際にはルートなしのDマイナーになるんです。
これはこれで美しく個人的に好きなヴォイシングなんですが
Evansの場合はまず、9を下部に持ってきて続いて3ー5ー7
9ー3ー5ー7といった具合にコードを転回する
すると、9ー3でもっとも不協和音とされる短2度が生まれる訳です。
この短2度というインターバルが
ハーモニーに奥行きを与えてる様な気がします。
よく聴くとEvansのヴォイシングはキレイでありながらやや不協な響きです。
いや、不協であるからキレイなのかもしれません。
多くのものに当てはまる事柄の様におもいます。

たとえば
あまりにまとまった音やキチンとならべられた物というのは
美しいのですが奥行きや深みが感じられない気がします
皮の財布なんかもピカピカの新品より少し使い古した物の方が味があったり
きちんと整理整頓された部屋よりも少しちらっかった生活感のある部屋の方が
有機的な様な気がします。
もちろん個人個人の好みもありますから
ちょっとでも散らかっていると不快に思う人もいるでしょう
しかし、僕は少なくともキレイすぎる部屋よりもやや散らかった部屋の方が
なんだか好きです。

なにが言いたいのかと言うと
ようするに人の心は美しくもあり同時に濁っているのです
優れた芸術家はそんな濁りまでも作品に投影しているからこそ
美しく感じられるのかもしれません。

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img107.jpg
初めて買った和製ジャズというのは日野照正の『Taro`s mood』で
当時僕は50年〜60年代頃のモダンジャズを中心に買いあさっていた頃で
なにをおもったか日本人でも聴いてみるか、という衝動にかられ
突然購入するにいたった訳ですが、日本人のアルバムを初めて聴く時の
僕の態度はと言うと
『所詮日本人、アメリカのジャズには到底及ばないたんなる真似事だろう』
等とナメ腐った考えでプレイボタンを押したワケですが
これがビックリ!真似事どころか
日野照正はトランペットを使って完璧なまでに自分を表現しており
この世に1つしかない自分だけの音を持っている
類いまれな才能をもったアーティストだということに
大変驚かされた記憶があります。
自分自身が日本人である事への誇りが芽生えていった1つのきっかけでもありました。

そこで今回紹介するアルバムも日本のジャズであるわけですが
このアルバムは惜しくも2007年に他界した富樫雅彦への贈り物とでも言おうか
生前に富樫の残したバラードを日野皓正を初め渡辺貞夫、佐藤允彦、峰厚介、山下洋輔といった
彼と所縁のある日本ジャズシーンを代表する面々によって吹き込まれた
感傷的でどこまでも深く美しいデュオアルバムである。

富樫雅彦は10代の頃より秋吉敏子や渡辺貞夫のもとでドラムを務める事になり
その後日本のフリージャズシーンの先駆者として数々の名演を残していくのだが
1970年に不慮の事故により下半身不随という壮絶な運命を迎える事になる
このあたりが同じドラマーでありシンガーでもある
カンタベリーミュージックの創立者の一人
ロバートワイアットの悲劇的な運命と似ている
ワイアットも転落事故により下半身不随となってしまい
ドラマーとしての生命を絶たれると言う悲劇的な運命を辿る事になる
ワイアットはその後シンガーとして音楽活動を続けていくのだが
富樫雅彦はその後全身を使ったドラミングはできなくなってしまったものの
パーカッショニストとして演奏を続ける道を選ぶ
その演奏はとても上半身だけでの演奏とは思えない程スイング感に溢れていた

晩年は絵を書いたり作曲活動をしたりという生活を送っていた様で
その多くはバラードでありフリージャズの世界に身を投じたとは思えないほど
切実で美しいすばらしい楽曲ばかりである
いつでも気軽に聴けるという訳ではないが
全体を通して感じられる富樫の想いとそれに答えるかの様に
日野皓正、渡辺貞夫、佐藤允彦、峰厚介、山下洋輔の想いが
切実に感じられる、感傷的で感動的、重く、美しい作品となっている。

★★★★★

佐藤允彦(p,1~11.13,elc p.12)
渡辺貞夫(as,1.6.9)
日野 皓正(tp.2.5.10)
峰厚介(ts.ss.3.11.13)
山下洋輔(p.14)

Retspack record(2oo9)


img108.jpg
こちらは僕が初めてかった和製ジャズ
日野皓正の『Taro`s mood』
フリー調の曲とバラードがバランスよく配置された
ミュンヘンでのすばらしいライブ盤
中でもバラードでの日野皓正の演奏は圧倒。

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今年も後少しで一ヶ月がたとうとしておりますが
長い正月休みの骨抜きな感じから
多忙ないつもの生活に体が馴染んできた様です

しばらくは、去年に発売されたアルバムの事を考えていました
いちばん印象にのこったのはなんだったか
いちばん愛聴したのはなんだっただろうか
そんな、訳で2oo9年に印象に残ったアルバムをいくつか
並べていこうとおもいます

img060.jpgEnrico pieranunzi/Dream dance
まっさきに思い浮かぶのがコレと言うのもなんですが繊細でありながら凶暴,それでいて綿密に設計されたローマ時代の建造物のような品格をも漂わせる本盤は数あるアルバムの中でも群を抜いて深く記憶に残っています。過去記事はこちら ★★★★★






img099.jpg『Gretchen pariato/In a dream
Gretchen pariato名義では2作目にあたる本盤はゲストに
Aaron parks(p.rhodes)
Lionel loueke(g.vo)
Derrick hodge(ab,eb)
Kendrick scott(dr.per)
個人的に魅力的でこの界隈の繋がりが
なぁんとなく見えてくる顔ぶれ
アルバムタイトルはRoert glasper作のIn a dream民族音楽的でありながら都会的に健やかな洗練されたボサノバアルバム。★★★★

img101.jpg大西順子/楽興の時
実に11年振りとなる大西順子の新作。僕の様な日の浅いジャズリスナーかぶれは、恥ずかしながら大西順子を聴くのが初めてで、ダイナミック且つ一筋縄にはいかない難解性と凶暴性に脱帽させられた訳ですが、ジャズの核心が感情表現とするならば上原ひろみや山中千尋と比べると大西順子の演奏は激情とまでは言わないにせよ情緒的でずっとジャズ的な物に感じるのです。★★★★☆


img089.jpgMichael salling trio/Nice vibrations
『Nice vibrations』というタイトルがこのアルバムを紹介するのに一番最適な表現の様な気がします。まったくの無名の新人で、僕はタイトルに惹かれ購入にいたったワケですが、大体無名の新人で個人的な情報もないとなると『フンッ なるほど こんな感じね』等と鼻で笑いながら何様かと思う様な態度で接する訳ですが、このアルバムはそんな生意気に鼻で笑って聴き飛ばせる様な内容ではなく、しっかりと地に足のついた深い説得力が感じられ、それはまるで静かに燃える炎の様です。大変印象深くなんども繰り返し聞いたアルバムです。過去記事はこちら  ★★★★☆

img098.jpgAllen toussaint/The Bright Mississippi
Allen toussaintと言えば自らもピアニスト兼ヴォーカルでありながら数々の名曲を世に送り出した名コンポーサー兼プロデューサーという幅広い才能でアメリカのミュージックシーンを支えてきたニューオリンズファーザーといった印象ですが、1曲だけBrad mehldauが参加しているのと、このナイスなジャケに惹かれ購入にいたったワケですが、現代的で解像度の高いHI-FIな録音でありつつも演奏はオールドジャズとでも言いましょうかどこか古い様で新しい、都会的な様で土臭い内容となっており、ジャケもそうですがJim Jarmuschの映画によく似合いそうな内容です。★★★★☆

img091.jpgRobert grasper/Double booked
結局最後はRobert grasperです。このアルバムもいまだに聴きじゃくっていますがコットンクラブでのライヴもあまりにも鮮烈すぎて、はっきり言うと2oo9年は彼等の年でした。彼等の音楽は明らかに次の世代の音楽の様に感じます。クラブミュージックやヒップホップ、レゲエ等にかかせないものはグルーヴ感だとすると、ジャズにかかせないものと言えば僕はスウィング感だとおもいます。ふたつとも抽象的な表現ですが、たしかに感じられるものの様に思います。僕がRobert grasperに感じたものと言うのはまさにその2つで、グルーヴとスウィングです。片方だけならありとあらゆる音源に残されていますが、今までこの2つを同時に感じた事はありませんでした。この絶妙なバランスがたまらないのです。彼等の作り出す音楽はグルーヴとスウィングの向こう側の様に感じます、新しい時代の幕開けを感じさせてくれるアルバムでした。過去記事はこちらこちら ★★★★★

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遅ればせながら
おけましておめでとうございます
年末年始にかけて親戚に会いに京都まで旅行に行ったり
兵庫まで蟹を食べにいっていたのですが
なかなかまとまった休みが取れていなかったので
今回の正月休みはしっかりとお休みをいただくことにしました
おかげで心身共に回復を図る事ができました。

初詣は毎年、北野天満宮に行きます。

IMG_1086.jpg












天神さんも行われていて大変賑わっていました。


こちらは兵庫の民宿での蟹です
これが蟹鍋の一人前です。
IMG_1141.jpg















IMG_1143.jpgIMG_1140.jpg

この後にさらに焼き蟹と雑炊が用意されます。
一年分をここでたいらげます。
これだけのごちそうを食べるにあたって
私たちはなんて幸福で非共存的な生き物だろうな
等と考えたりします。
おいしかった。感謝です。

今年のお正月はダラけすぎずに適度に動いて
充実した時間を過ごす事が出来ました。

と言う事でこれからも
ゆるゆるとするする更新していこうと思うので
今年もどうぞよろしくおねがいします。

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12月18日東京丸の内コットンクラブで行われた
Robert glasper experimentのライヴに行ってきた
3daysのうち初日にあたる訳だが
僕はコットンクラブに行くのが初めてだったので
シャンデリラや床に敷かれたレッドカーペット等
高級感漂う店内のムードだけで不思議と高揚感が増してくるようだった
まだ店内には空席が目立ち、ライヴをメインに来ている人もいれば
デートで来ているであろう客も居た
僕はフルセットで予約を取っていた訳なんだけど
まだ始まるまでに時間があったので
Chris daveのまん前に席を取る事ができた
ここまで近いと音がよくないのは承知の上だが
僕は案外ミーハーなのだな、なんて思った。

友達と2人でビール2杯とミックスナッツをつまみながら
Robert glasper experimentの登場を今か今かと待ちわびていた
しばらくして気が付くと周りはほんの少しの空席を残すだけで
ほぼ満席状態となっていた。

Robert glasperはジャズとヒップホップの世界を自由に行き来する
はたまたジャズとヒップホップが彼の内側で見事に調和している
新しいタイプのアーティストである様に思う
ニューエイジとは彼の様な人を言うのではないだろうか
そんな、音楽性から彼のライブに来る人は色々なタイプの人が多かった
中にはかなり若い人達もいたし普段ジャズクラブには行かないであろう
B-boyもちらほら見受けられた
種類は違えど色々なタイプの人に彼の音楽は届いているのだなぁ
などと考えているうちにうっすらと照明がおとされた

僕は飛び上がる様な期待を胸に持ちながら
いよいよ始まりである

感想としては初日の1stセットと言う事もあってか
まだ、雰囲気を掴めていないのか?
やや緊張感があり演奏も荒く感じられたが
4人のバイブレーションは目を見張る物があった
アルバム収録でもあるHancock作によるButterflyも
1stセットに演奏されアルバムより遅くメロウな感じで演奏されていた
Robert glasperは少し抑え気味の演奏だったが
Casey benjaminがヴォコーダーによるヴォーカルを取っているときの
オブリガードは見事だった
Derrick hodgeによるベースは正直言うといただけなかった
彼のヴォイシングはどうもエグ味が強くて肝心な所で狙い過ぎである
なにより音色が悪かった
かなり不調だったのだろうか?
しかし、そんなマイナス要素を吹き飛ばす程
Chris daveは終始飛ばしまくり
彼の特徴でもあるポリリズムによるアプローチは
グルーヴとスウィングとスリルとカオスをごった煮した様な
大変オリジナリティ溢れるアフリカンドラムとでも言おうか
あの一日だけでドラムという楽器での表現を
すべて行っていたのではないだろうか
あれはタダ事じゃない
これは大袈裟でも冗談でもない
ジミヘンドリックスと並ぶ程の天才だと思った。

最初から最後まで途切れる事なく演奏が続けられ
1stセットの最後はアルバムでの最後の曲でもあるOpen mind
これはエンディングに相応しい美しい曲で
1stセットの中ではこれが一番よかった
この曲がDerrick hodgeのペンによるものとは信じがたい
全体的にはややサラッと流す様な
悪く言えば本質的ではない
よくいえば上質なエンターテイメントといった内容
これが1stセットでの印象である

続いて2ndセットだが
1人だった友達から6人に増え
フルセットで見ているという事もあり
一番最初に自由席を選択できる様に優遇してくれた
ありがとうコットンクラブ

2ndは中心の席を取り音も1stよりよく聞こえた
メンバー同士の息づかいが感じられる程に近かったので
彼らのヴァイブレーションがビシバシ感じられる席だった
1stが聴きやすくエンターテイメント性の強い演奏に対し
2ndセットは少し趣向を変えてきて
より深く攻撃的な演奏が多く彼らの本質が垣間見る瞬間が
より多く感じられ、様々な場面を見せつけていた
Casey benjaminのSaxも熱くブロウしていたし
Robert glasperにも1stより集点が集められていた様に思う
一度演奏が終わりに近づいている時に
Robert glasperがColtrane作による難曲Giant stepsのチェンジを
演奏していたりして、異なったリズムと異なったメロディが交わる感覚が
別々の音楽を奏でるターンテーブルの様な演奏だと感じた
本当に素晴らしい体験でした。


ちなみに僕はこのライヴの余韻が2日間続いて
なんだか現実味のないまま仕事していたので
ミスばっかりやらかしちゃいました。
写真が一枚もないのは
あまりに壮絶な演奏だったために頭が真っ白になっていて
写真を撮る事をすっかり忘れていたためです。

いかんなぁ これは
でも、次来たときもできるだけ多くの人を誘って観に行きたいです。

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サイクリング
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