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今年も後少しで一ヶ月がたとうとしておりますが
長い正月休みの骨抜きな感じから
多忙ないつもの生活に体が馴染んできた様です

しばらくは、去年に発売されたアルバムの事を考えていました
いちばん印象にのこったのはなんだったか
いちばん愛聴したのはなんだっただろうか
そんな、訳で2oo9年に印象に残ったアルバムをいくつか
並べていこうとおもいます

img060.jpgEnrico pieranunzi/Dream dance
まっさきに思い浮かぶのがコレと言うのもなんですが繊細でありながら凶暴,それでいて綿密に設計されたローマ時代の建造物のような品格をも漂わせる本盤は数あるアルバムの中でも群を抜いて深く記憶に残っています。過去記事はこちら ★★★★★






img099.jpg『Gretchen pariato/In a dream
Gretchen pariato名義では2作目にあたる本盤はゲストに
Aaron parks(p.rhodes)
Lionel loueke(g.vo)
Derrick hodge(ab,eb)
Kendrick scott(dr.per)
個人的に魅力的でこの界隈の繋がりが
なぁんとなく見えてくる顔ぶれ
アルバムタイトルはRoert glasper作のIn a dream民族音楽的でありながら都会的に健やかな洗練されたボサノバアルバム。★★★★

img101.jpg大西順子/楽興の時
実に11年振りとなる大西順子の新作。僕の様な日の浅いジャズリスナーかぶれは、恥ずかしながら大西順子を聴くのが初めてで、ダイナミック且つ一筋縄にはいかない難解性と凶暴性に脱帽させられた訳ですが、ジャズの核心が感情表現とするならば上原ひろみや山中千尋と比べると大西順子の演奏は激情とまでは言わないにせよ情緒的でずっとジャズ的な物に感じるのです。★★★★☆


img089.jpgMichael salling trio/Nice vibrations
『Nice vibrations』というタイトルがこのアルバムを紹介するのに一番最適な表現の様な気がします。まったくの無名の新人で、僕はタイトルに惹かれ購入にいたったワケですが、大体無名の新人で個人的な情報もないとなると『フンッ なるほど こんな感じね』等と鼻で笑いながら何様かと思う様な態度で接する訳ですが、このアルバムはそんな生意気に鼻で笑って聴き飛ばせる様な内容ではなく、しっかりと地に足のついた深い説得力が感じられ、それはまるで静かに燃える炎の様です。大変印象深くなんども繰り返し聞いたアルバムです。過去記事はこちら  ★★★★☆

img098.jpgAllen toussaint/The Bright Mississippi
Allen toussaintと言えば自らもピアニスト兼ヴォーカルでありながら数々の名曲を世に送り出した名コンポーサー兼プロデューサーという幅広い才能でアメリカのミュージックシーンを支えてきたニューオリンズファーザーといった印象ですが、1曲だけBrad mehldauが参加しているのと、このナイスなジャケに惹かれ購入にいたったワケですが、現代的で解像度の高いHI-FIな録音でありつつも演奏はオールドジャズとでも言いましょうかどこか古い様で新しい、都会的な様で土臭い内容となっており、ジャケもそうですがJim Jarmuschの映画によく似合いそうな内容です。★★★★☆

img091.jpgRobert grasper/Double booked
結局最後はRobert grasperです。このアルバムもいまだに聴きじゃくっていますがコットンクラブでのライヴもあまりにも鮮烈すぎて、はっきり言うと2oo9年は彼等の年でした。彼等の音楽は明らかに次の世代の音楽の様に感じます。クラブミュージックやヒップホップ、レゲエ等にかかせないものはグルーヴ感だとすると、ジャズにかかせないものと言えば僕はスウィング感だとおもいます。ふたつとも抽象的な表現ですが、たしかに感じられるものの様に思います。僕がRobert grasperに感じたものと言うのはまさにその2つで、グルーヴとスウィングです。片方だけならありとあらゆる音源に残されていますが、今までこの2つを同時に感じた事はありませんでした。この絶妙なバランスがたまらないのです。彼等の作り出す音楽はグルーヴとスウィングの向こう側の様に感じます、新しい時代の幕開けを感じさせてくれるアルバムでした。過去記事はこちらこちら ★★★★★

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12月18日東京丸の内コットンクラブで行われた
Robert glasper experimentのライヴに行ってきた
3daysのうち初日にあたる訳だが
僕はコットンクラブに行くのが初めてだったので
シャンデリラや床に敷かれたレッドカーペット等
高級感漂う店内のムードだけで不思議と高揚感が増してくるようだった
まだ店内には空席が目立ち、ライヴをメインに来ている人もいれば
デートで来ているであろう客も居た
僕はフルセットで予約を取っていた訳なんだけど
まだ始まるまでに時間があったので
Chris daveのまん前に席を取る事ができた
ここまで近いと音がよくないのは承知の上だが
僕は案外ミーハーなのだな、なんて思った。

友達と2人でビール2杯とミックスナッツをつまみながら
Robert glasper experimentの登場を今か今かと待ちわびていた
しばらくして気が付くと周りはほんの少しの空席を残すだけで
ほぼ満席状態となっていた。

Robert glasperはジャズとヒップホップの世界を自由に行き来する
はたまたジャズとヒップホップが彼の内側で見事に調和している
新しいタイプのアーティストである様に思う
ニューエイジとは彼の様な人を言うのではないだろうか
そんな、音楽性から彼のライブに来る人は色々なタイプの人が多かった
中にはかなり若い人達もいたし普段ジャズクラブには行かないであろう
B-boyもちらほら見受けられた
種類は違えど色々なタイプの人に彼の音楽は届いているのだなぁ
などと考えているうちにうっすらと照明がおとされた

僕は飛び上がる様な期待を胸に持ちながら
いよいよ始まりである

感想としては初日の1stセットと言う事もあってか
まだ、雰囲気を掴めていないのか?
やや緊張感があり演奏も荒く感じられたが
4人のバイブレーションは目を見張る物があった
アルバム収録でもあるHancock作によるButterflyも
1stセットに演奏されアルバムより遅くメロウな感じで演奏されていた
Robert glasperは少し抑え気味の演奏だったが
Casey benjaminがヴォコーダーによるヴォーカルを取っているときの
オブリガードは見事だった
Derrick hodgeによるベースは正直言うといただけなかった
彼のヴォイシングはどうもエグ味が強くて肝心な所で狙い過ぎである
なにより音色が悪かった
かなり不調だったのだろうか?
しかし、そんなマイナス要素を吹き飛ばす程
Chris daveは終始飛ばしまくり
彼の特徴でもあるポリリズムによるアプローチは
グルーヴとスウィングとスリルとカオスをごった煮した様な
大変オリジナリティ溢れるアフリカンドラムとでも言おうか
あの一日だけでドラムという楽器での表現を
すべて行っていたのではないだろうか
あれはタダ事じゃない
これは大袈裟でも冗談でもない
ジミヘンドリックスと並ぶ程の天才だと思った。

最初から最後まで途切れる事なく演奏が続けられ
1stセットの最後はアルバムでの最後の曲でもあるOpen mind
これはエンディングに相応しい美しい曲で
1stセットの中ではこれが一番よかった
この曲がDerrick hodgeのペンによるものとは信じがたい
全体的にはややサラッと流す様な
悪く言えば本質的ではない
よくいえば上質なエンターテイメントといった内容
これが1stセットでの印象である

続いて2ndセットだが
1人だった友達から6人に増え
フルセットで見ているという事もあり
一番最初に自由席を選択できる様に優遇してくれた
ありがとうコットンクラブ

2ndは中心の席を取り音も1stよりよく聞こえた
メンバー同士の息づかいが感じられる程に近かったので
彼らのヴァイブレーションがビシバシ感じられる席だった
1stが聴きやすくエンターテイメント性の強い演奏に対し
2ndセットは少し趣向を変えてきて
より深く攻撃的な演奏が多く彼らの本質が垣間見る瞬間が
より多く感じられ、様々な場面を見せつけていた
Casey benjaminのSaxも熱くブロウしていたし
Robert glasperにも1stより集点が集められていた様に思う
一度演奏が終わりに近づいている時に
Robert glasperがColtrane作による難曲Giant stepsのチェンジを
演奏していたりして、異なったリズムと異なったメロディが交わる感覚が
別々の音楽を奏でるターンテーブルの様な演奏だと感じた
本当に素晴らしい体験でした。


ちなみに僕はこのライヴの余韻が2日間続いて
なんだか現実味のないまま仕事していたので
ミスばっかりやらかしちゃいました。
写真が一枚もないのは
あまりに壮絶な演奏だったために頭が真っ白になっていて
写真を撮る事をすっかり忘れていたためです。

いかんなぁ これは
でも、次来たときもできるだけ多くの人を誘って観に行きたいです。

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img096.jpg
Kurt rosenwinkelはなぜだか常に意識してしまうアーティストで
とんでもない名盤を世に送り出しそうな
そんな、期待をさせてくれるアーティストなワケですが
どれを聴いてもいいんだけど、もっとできるでしょ?
などと、やや欲求不満な意見がでてきてしまうが
彼の独自の浮遊感とずば抜けたテクニックには
ギタリストとして意識せざるを得ない物がある様におもいます。

今回発売された本盤は前作の『The remedy』とはうってかわって
これはなんとも直球なトリオ編成によるバラッド集なのですが
仕事終わりのゆったりとしたひと時に部屋で鑑賞していると
なんともいえない浮遊感に苛まれ気が付いたら終わってる
と言う様な、やや印象の残りにくい作品のように感じる
しかし、どうなんだろうかこれは
かなり上質の演奏である事は間違いない
聴けば聴くほど彼がどれだけ
テクニカルな演奏をしているのかが解る訳だが
一聴しただけで虜になってしまう様な魅力はなく
彼の根本にある本来ピュアであるべき音楽性が僕の心に届くまでに
あまりにも複雑な経路を辿って耳に届くので
核となる部分が隠れている様に感じる。

しかしながら、ここでの演奏は同じギタリストとして
大変勉強になるものばかりだ
なにせ、ギタートリオなもんだから旋律や音質も丸裸状態だ
僕はある種教材の様な聞き方で大変重宝している
これには本当に感謝する。

あと、Eric harlandのバラッドの演奏というのは
あまりイメージが湧かなかったが
静かな楽曲でも素晴らしいドラミングを聴かせるのですね
これは新鮮でありました。

★★★★

Kurt rosenwinkel standards trio/reflections

Kurt rosenwinkel(gr)
Eric revis(b)
Eric harland(dr)


Wammusic(2oo9)

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img094.jpg
CDを売りにいこうとおもい
売る前に一通り聴いていたんだけど
この、Lizz wrightの1stアルバムSaltは改めて聴いてみると
アルバムを通して感じる事のできる儚くも美しい内容に耳を奪われ
なぜ、このアルバムを売ろうとしていたのか
自分を恥じるばかりなんだけど
この儚くも美しい情緒的な内容はどこかで耳にした事があるなぁ
そうおもいクレジットを見てみると
プロデュースの所にTommy lipuma, Brian blade, Joe cowherdと書いてある
Tommy lipumaはAOR系の名プロデューサーと認識していますが
Joe cowherdと言う方は残念ながら存じ上げていません
Brian bladeと言えばこんなのあんなのを世に送り出してきた
僕の大好きなアーティストである訳なのですが
なるほど、この世界観は一連のFellowshipの作品と
通ずる所がある様に思います。

洗練されたR&Bの要素も感じさせるが
アメリカのルーツミュージックであるゴスペルやブルースが
彼女のスタイルを形成するのに大変重要な位置をしめているのは
ほぼ間違いないだろう
なので、耳を素通りするような生易しい歌い口ではなく
しっかりと大地に根を降ろした
スピリチュアルで説得力に溢れた歌声は
大変なリラクゼーションを与えてくれるのと同時に
情緒的に揺さぶられる様な
たしかな感情表現がなされているように感じる

バックミュージシャンが実力者揃いなのはもちろんの事
それぞれが自らの役割を完璧にはたしていて
ここまでアルバムに明確な方向性が備わっているのは
プロデュースがしっかりしているからこその物ではないだろうか

曲によってはBrian blade自身も参加
Sam yahelやChris potterも一曲だけ参加している
大変豪華で華のあるメンツだが
演奏はなんともいえないシブさを持った大人な一枚だ。
★★★★

Lizz wright/Salt

Lizz wright(vo.tr,all)
Kenny banks(p.fender rhodes.hammond B3.tr,1,5,9,10)
Sam yahel(hammond B3.tr1)
John hart(gr.tr,1~11)
Doug weiss(aco b.tr,1~11)
Brian blade(dr,gr.tr,1.4~12)
Jeff haynes(per.tr,1.3~9.11)
Derrick gardner(tp.tr,2.3)
Vincent gardner(tb.tr,2.3)
Myron walden(as,tr2.3.11)
Danilo perez(aco gr.tr.3.)
Terreon gully(dr.tr,2.3)
Jon cowherd(aco gr.fender rhodes.tr,4.6~11)
Monte croft(vib.tr,4)
Adam rogers(ele gr.aco gr.bottleneck gr,tr,12)
Chris potter(ss,tr,7)
(violas,tr,6.8.10)Sarah adams,Ron carbone,Crystel garner,Judy witmerr
(cellos,tr,6,8,10)Ellen westermann,Joe kimura,Caryl paisner,Mark shuman


Verve Records(2oo3)


こちらは2008年発売だけどLizz wrightの3rdにあたる最新作
img095.jpg
1stよりもさらにゴスペルやブルース色の強い
ルーツに帰着するかのような大変シブい内容の作品
これもすばらしい。

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img092.jpg
しばらく更新できなかったのですが
最近はあまりCDも買っていなくて
というのも、人の音楽を聴くよりも
自分の音楽にとりくむことで精一杯という感じで
正直あまり音楽を聴く時間を作れていないのが現状です

それと、最近は自分の演奏スタイルや作曲面に影響を及ぼす程の
すばらしい内容の音楽しか興味がなく
少し前にはみさかいなく名盤を追い求める姿勢でCDを買いあさっていました
いわば、鑑賞する側の姿勢だったわけですが
僕も今年で25歳になった訳で
そろそろ、人の音楽を聴いている場合ではない、と言う心境になっております。
それでも少ないながらも更新は続けていこうとおもうので
暇な時にでもみてやってください

さてさて、僕がもっとも影響を受けたアーティストは
間違いなくBIll evansなんですけど
ギターリストの中で僕がもっとも影響をうけたのは
他でもないJimi hendrixとWes montgomeryなわけですが
Wes montgomeryと言えば
Full houseとIncredible jazz guitarが名演として挙げられるのでしょうが
それ以外で紹介するとなると
僕的にはComplete live in paris 1965が挙げられる訳です
Wes montgomeryは後に
イージーリスニング的な音楽に移り変わっていくのですが
ここでのWes montgomeryはまだジャズ的であり
彼のテクニックに頼らない(といっても、相当テクニカル)な演奏は
個人的にも吸収できるものは多いにあって
今でも新鮮で刺激に満ちた演奏であることは間違いないですね
彼の十八番は、もちろんオクターブ奏法なわけですが
メロディノートも他にはない個性的な物で大変音楽的であると感じさせます
おそらくは楽譜が読めない(噂ですが)なので
そのへんも彼のアイデンティティに一躍かっているのではないでしょうか?
彼の演奏には なにか、こう他の演奏からうけた影響じゃなく
完全なるWes montgomeryのメロディノートがあるように思います
アーティストとしてもっとも理想的な形であるようにおもいます

まぁWes montgomeryともなれば
すでに多くの人々に語り尽くされていて
もっと上質の批評があるとおもいますので
ここからは本盤について話を移そうとおもいます
この、CDはComplete live in paris 1965とあり
貴重なパリでの演奏が納められているのですが
パリでの演奏は、なにかと名盤が多い様に感じます
やはり、パリの民衆や町並み、空気が自然と
アーティストをナイスバイブレーションにするのでしょうね

このアルバムは2枚組で1枚目はやや動的な演奏が多く
2枚目は静的な演奏が多い作りになっていて
気分によって聞き分けれるという2度おいしい作りになっている
Full houseとIncredible jazz guitarからの選曲
Four on sixやFull house、west coast bluse等はもちろんの事
このアルバムのハイライトはというと
John cotraneのImpressionsや
Monk作のRound about midnightではないでしょうか
数曲だけですがFull houseとRound about midnight
Blue and boogieには
Johnny griffinも参加していてこれがまたいい!
また、Impressionsの様なモードの曲にも挑戦している所が見物ですね
Wes montgomeryでモードと言われてもピンとこない物がありますが
手慣れてはいないもののこれはこれでいい 実にいい 
1つ不満を言うなら曲によってはやや荒削りで
テンポにばらつきが感じられる所でしょうか
少し前に前にな感じがして
どっしりとした落ち着きに欠ける部分でしょう
Full houseやIncredible jazz guitarを超えるとまでは言いませんが
大変な好内容でこのアルバムは歴史的にも演奏的にも
貴重な録音である事は間違いないです。
★★★★☆

Wes montgomery/Complete live in paris 1965 

Wes montgomery(g)
Johnny griffin(cd2 tr,3~5)
Harold mabern(p)
Arthur harper(b)
Jimmy lovelace(dr)


Definitive records(2oo3)

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img091.jpg
たのんでいたCDがHMVから届いた
仕事から帰ってきて 荷物の不在届けがはさまってたんで
直接ドライバーに電話したんだけど
すぐにお届けに迎えるとおもいます、といってから
2分ぐらいで届けてくれたんだけど

以下、佐川急便のおっちゃん
『実は家の下にいたんですよ〜 でへへ
夜はどんな順番で荷物運ぼうかなぁっとおもってぇ』

と、ニコニコ話すもんだから
こっちもなんだか嬉しくなってうはうはしながら
Robert glasperのBULE NOTEでの通算3枚目にあたる
『Double booked』を聴いているんだけど
これは、キタ
僕的にかなりツボ
このアルバムは2部構成になっていて
1曲〜6曲まではRobert glasper trioによる演奏
7曲〜12曲までがRobert glasper Experimentによる演奏となっているんだけど
1曲目のIntroから2曲目のNo worriesにうつる訳なんだけど
この2曲目のNo worriesから僕はやられてしまった
Robert glasperのリリカルでありアイデンティティ溢れる演奏に
まずはこのアルバムがアタリなのではと感じさせてくれる
つかみはオッケーという感じですな
続いて3曲目のYes im country
この曲でもかなりハイレベルな演奏を繰り広げている
Robert glasperの演奏を形容するならば
Fred herschやBrad mehldau , Aaron goldbergように
左手と右手が同じメロディを同時並行する手法が特徴的で
白人ピアニストに多くみられる手法だとおもいます
それに合わせ黒人特有のソウルも感じられ尚かつリリカルという
いいとこ取りの彼ですが
もう一人忘れてはいけないのはドラムのChris daveでしょう
一聴すると打ち込みかと思うぐらいの
正確なドラミングから打ち出されるポリリズムは
彼がどれほど優れたアーティストかおわかりいただけるとおもう
もう、ほんとすんごいリズム感覚


本盤の一番のハイライトはというと
ヒップホップとクラブミュージックを下敷きに
その上でジャズ的なアプローチによるインプロヴィゼーションが行われるという
Robert glasper Experimentの方にあるとおもいます

この、あまりにもリアルタイムでありながら
やや飛び抜けた感性にただただ耳を奪われる
これこそまさにニュークリエイション
このような洗練された新しい音楽を聴くとなんとも刺激的だ

このスタイルのすごい所は、
ただ他のジャンル同士を混ぜたミクスチャー的な新しさとは違い
彼らのルーツにジャズと強いビート感を感じる
Robert glasper Experimentを媒体とし異なったジャンルを超越し
新しくも斬新なオリジナリティを感じる所ですね
文句なし これはたまらん!
★★★★★


Robert glasper/Double booked(2009) BULE NOTE

Robert glasper(p,rohdes.all.tr)
Bilal(vo.tr.11.12)
Mos def(vo.tr.7)
Casey benjamin(ts,vocoder.tr.7-12)
Vicente archer(b.tr.1-6)
Derrick hodge(electric b.tr.7-12)
Chris dave(dr.all tr)
Jahi sundance(turntables.tr.12)


本作からHerbie hancockのカヴァーであるButterfly(静止画)

 



こちらはベースが違うけどトリオによる演奏でChris daveのリズムやばい

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img090.jpg
最近は僕のまわりのレゲエ好きの影響もあってか
グルーヴィーな演奏が気になってきたんだけど
ジャズって言うのは基本的にはスウィンギーな音楽であって
グルーヴとスウィングって言うのは根本的に種類の違う物だと思ってる
どちらもいままで明確に言葉で表せた事のない物だとおもうけど
スウィングなんかはチャリンコ乗って飛ばしてる時と近いような
僕の場合カレーを大急ぎで出してる時なんか
結構スウィンギーだとおもうんですよね

グルーヴって言うのは正直音楽でしか感じた事がなく
他の物で例える事はできないんだけど
鳩の首の動きはグルーヴって友達が言ってたっけ
まぁ、わかるんだけど
それだけでは説明不足だなぁ
とりあえず言える事はスローなテンポの楽曲で感じる事が多い
後は重低音と隙間かなぁ?

グルーヴミュージックっていうと
やっぱりヒップホップとかレゲエを想像するとおもう
ジャズにもないわけじゃない
今まで聴いてきてグルーヴィーだと感じた物をあげるとしたら
そのまんまだけどRed garlandのGroovyとか
Ernst glerumのomnibus oneとかだろうか?

まぁ、とにかく最近はグルーヴを感じれる音楽に魅力を感じてる訳だ
じゃあヒップホップとかレゲエ聴けよって話なんだけど
やっぱりジャズのように洗練された音使いや
ミュージシャン同士の対話的な要素も感じたいという
大変わがままなリスナーになってしまっているんだけど
そんな音楽ってないのだろうか?

なので、最近は自分の中でも聴く音楽にも変化がおとずれていて
今日紹介するのは純粋なジャズではなく
ヒップホップやR&Bの洗礼をうけた新たなジャズウーメンを紹介しよう
その名はEsperanza spalding(vo.b)
1984年生まれ今年で25歳の彼女は
バークリー音楽院で最年少講師をするほどの実力派
てか、講師ってありえないっしょ?
これまでに自身のリーダー作として2枚のCDをリリースしている
今回紹介するのは彼女の2ndアルバムに当たる訳だけど
まず、一聴すると彼女の明るくて健やかな歌声に耳を奪われる
ヴォーカリストとして申し分のない声量に伸びのいい明るい歌声だ
次にベースの演奏も聴いてみると
ベーシストとしての技量もたいしたもので
メロディアスに聴かせるタイプのベースとは違い
あくまでリズムを重視した演奏で音も生音に近いのに太い
ウォーキングもツボを押さえていて心地いい
個人的にはChristian mcbrideを連想してしまう程
重量感のあるベースだとおもいました
恐れ入りました

アルバム自体はR&Bとアフリカンとモダンジャズに少しばかりの
ラテンフレーバーを加えたような仕上がりとなっていて
(一部オーバーダブ有り)
そこに彼女の健やかな歌声が重なり
音楽好きならついつい、うんうんとうなずいてしまう程に
ツボを押さえた内容となっている
ほとんどが彼女のオリジナルによるヴォーカル入りの楽曲なのだが
作曲面でもたぐいまれな才能を発揮している
唯一のカヴァーであるスペイン語で歌われるCuerpo y alma(Body&Soul)も
この曲の持つすばらしいチェンジとメロディはそのままに
シンプルに現代的な響きとなって聴く物を楽しませてくれる
スキャットとベースのユニゾンが聴き所か

個人的に新鮮な感覚であったし
難解に聴かせる部分が少なく純粋にいいと感じた
頭で考えるよりも感じさせてくれるアルバムだ
★★★★☆

Esperanza spalding/Esperanza(2008)

Esperanza spalding(vo.b)
Leo genovese(p.rhodes)
Jamey haddad(per)
Otis brown(dr)
more...


まぁ これでも観てくださいな

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img089.jpg
少し前に新譜コーナーに置かれていて
なんだかどうも気になっていたアルバムを
たまたま中古でみつけたので購入したが
これが思った以上の好盤で
うれしくて繰り返し聴いているんだけど
内容はわからないにしても、なんとなく惹かれるアルバム等は
おもいきってそのインスピレーションを信じて
購入するべきだとつくづく思う
もちろんハズレにも遭遇するんだけど
未だ観ぬ名盤との出会いに期待を寄せてしまうのが
音楽好きの性であろう

今回紹介するアルバムは
タイトル通り全編に渡ってナイスヴァイブレーションである
一見ノリのいいグルーヴィーな演奏を想像するが
アップテンポの曲もあるものの
全体的に静かな仕上がりのアルバムとなっていて
なるほど こういった意味でのナイスヴァイブレーションね
と、納得させられた

特にアルバムタイトルにもなってる
ナイスヴァイブレーションという曲は
Michael sallingのすばらしいヴァイブレーションが感じとれる
丁度、久しぶりに会った友達とソファーにでも座り
お酒でも飲みながら人生について語り合う
はたまた自分にとって一番大切な人との
当たり前でありながら幸せの一瞬を感じさせるような
普段の生活の中での小さくはあるものの確かな幸せを感じさせてくれる

あと個人的にお気に入りの曲は6曲目のShamanan
ピアノのペダルの音から静寂が訪れ
静かながらにパーカッションとピアノとベースが語り合いながら
次第に調和を見せてくるモード調の曲
この曲のテーマのメロディとリリカルな響きでありながらも
決して内相的にならずに静かに燃える青い炎のような内面を垣間見せる
そんな演奏がなんともいえない心地よさを感じさせてくれる
素晴らしい曲だ

この他の曲も大変すばらしいものばかりで
どんなときでも聴ける絶妙な温度感は
まさにナイスバイブレーション!
★★★★☆

ここで4曲ほど視聴できるので是非

www.myspace.com/michaelsalling

Michael salling trio/Nice vibrations(2009) calibrated

Michael salling(p)
Richard andersson(b)
Chano olskær(dr.per)

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サイクリング
自己紹介:
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